2018年7月30日月曜日

人生フルーツ


☆☆☆★★     伏原健之    2017年

「ベストテレビ2017」に入っていたので、1年ぶり
ぐらいに再見。スタジオにディレクターが来ていた
ので、撮影時のことをあれこれ聞けたのがおもしろ
かった。いわく「ほんとうに何も起きなくて困った」。

まあでも番組にはなるもんだ。

                                         7.14(土) BSプレミアム


2018年7月25日水曜日

【LIVE!】 山下達郎


Performance 2018

ツアー継続中につき、セットリストは省略。

                            6.29(金) NHKホール

やーーーっっと、東京で観ることができた。
北海道ではそれほど労せず取れたチケットが、ここ
メガロポリス東京では応募しても応募しても当選し
ないのなんの。ニトリ文化ホールで観た以来だから、
5年振りぐらいか。衰えない声量と確かな演奏力は
健在で、愉快な時間だった。

ベストアクトは"Let's Dance Baby"かなー。
この曲が、というより、途中にはさみ込まれた大瀧
詠一メドレーに不意打ちされ、思わず落涙。

2018年7月22日日曜日

焼肉ドラゴン


☆☆☆★★    鄭義信    2018年

評判だった舞台は観ていない。
この映画版を観る限り、日本語と韓国語のあわいを絶
妙に往還するこの物語は、「字幕」という便利なもの
なくしては成立し得ないような感じを受けたが、舞台
ではいったいどうしていたのだろう。

われらが洋ちゃんも奮闘していたものの、母・英順を
演じたイ・ジョンウンと父・龍吉を演じたキム・サン
ホのふたりの圧倒的な存在感の前には、どう足掻いて
もかすむ…。

                                    7.12(木) TOHOシネマズ新宿


2018年7月19日木曜日

【LIVE!】 LET IT BE


ビートルズを細かいところまで再現したショー。
ギターの音色は言わずもがな、きっとコンプやリバーブ
もかなり凝ってるんだろう。素人の耳にはかなりの再現
度に思われた。

こうして何十曲もならべて聴いてみると、ジョージの曲
の良さが際立つように感じられた。
"If I Needed Someone"
"Here Comes the Sun"
"While My Guitar Gently Weeps"
"My Sweet Lord"

どれも素晴らしくて、ジョージの曲になるたびにハッと
した。あるいはそういう年齢になったということなのだ
ろうか。

                              6.16(土) 東急シアターオーブ


2018年7月16日月曜日

読書④


芥川賞受賞作を2つ。


「百年泥」
石井遊佳 著

南インドでIT企業の社員向けの日本語教師をしている
女性が、百年に一度の大洪水により「百年分の泥」が
堆積した路上に出て、泥中からさまざまな記憶の断片
を掘り出してはそのつど話が脱臼していくというフシ
ギな話。話が一直線では進まず、さりげなく飛翔通勤
などというホラもかまし、超現実的なことも当たり前
のように描写するさまはやはりラテン・アメリカ文学
を意識してはいるのだろうか。
それにしても擬態語が多くて、ちょっとバカっぽ、や、
失礼、軽妙な文章ではある。


「おらおらでひとりいぐも」
若竹千佐子 著

経歴が話題になったが、実力のほどはどうだろう。
毎回かならず受賞作を読むほどでもなくなったので、
果たしてこんなことを書いていいのかとも思うが…。

わたしは個人的には授賞は拙速だった、もう1作待った
ほうがよかった、と思う。こちらもやたらと擬態語が
多くて辟易した。よほどうまくやれば独特な味が出るこ
ともあるだろうが、基本的に擬態語の多用は文章のレベ
ルを低下させる効果しかない。



2018年7月14日土曜日

中間発表


現時点で29本
苦戦しております。
波のある仕事なので、立て込んでくると2週間ほど、
1本の映画を観る余裕もなくなってしまう。

新作では『勝手にふるえてろ』『リバーズ・エッジ』
が良かった。松岡茉優は『万引き家族』での好演と
あわせ技で、完全に上半期のMVPである。どういう
女優になっていくのか、とても楽しみだ。

旧作では『インセプション』『ポーラX』が出色だっ
た。どちらも数年に1本出るかどうかという映画だろ
う。

以上、本数は寂しいけれど、内容はなかなか充実して
いたと思う。キネ旬を読まなくなって久しいので、下
半期に何が公開されるのかほとんど知らないのだが、
とりあえず細田守の新作、かな。まだ80本、あきらめ
てはないですよ!



2018年7月4日水曜日

マイノリティ・リポート


☆☆☆★★★  スティーヴン・スピルバーグ  2002年

もう楽しかったからこの点数あげちゃう!
なんかいろいろ杜撰な感じはあったけど!
スピルバーグとトム・クルーズは良いコンビやなー。
観客の楽しませ方を知っている。

特殊能力者(プリコグ)が未来に犯される犯罪の映像
を夢に見て、その映像を元に捜査官が「未来の犯罪者」
を逮捕することで殺人事件が発生しなくなった街…。
ただそのシステムは完全とはいえなくて…というかプ
リコグかわいそう過ぎるだろ。ずっとなんか液体に浸
されて、恐ろしい夢を見続ける人生……やばすぎる…。

                                          6.24(日) BSプレミアム


2018年7月1日日曜日

万引き家族


☆☆☆★★   是枝裕和    2018年

ついにパルム・ドールまで獲ってしまった是枝さん。
しかし自らが権威になってしまわないように細心の
注意を払っているところには好感がもてる。いろい
ろお誘いもあるだろうにね。

私の場合、是枝さんの映画は好き嫌いがとてもハッ
キリ分かれるのが常である。嫌いだから低評価とも
限らないのだが、『そして父になる』『三度目の殺
人』は好きじゃない。是枝さんの思考のプロセスを
見せられているような気分になった映画、というこ
となのかもしれない。まあ頭のいいひとなので、思
考のプロセスも興味深くはあるのだけれど。

今回は「好き」な方の映画だった。
日本社会のある暗部を描いており、全体に画が暗い
のは仕方がないか。松岡茉優とリリーフランキーが
ふたりで話すシーンには観ているこちらがざわざわ
した。池松壮亮の贅沢な使い方には思わずにやにや
してしまったが、あのワンカットに凝縮された芝居
には鬼気迫るものがあったと思う。子役のふたりも
良かった。

                                         6.17(日) 新宿バルト9