2020年9月2日水曜日

アダムス・ファミリー

 
☆☆☆  バリー・ソネンフェルド 1992年

なんかの雑誌の「わたしの生涯ベストワン
映画」みたいな企画で二階堂ふみがこの映
画を挙げていたのを覚えていて、BSで放送
したので観てみた。
ファンタジー映画は苦手だが、悪魔崇拝み
たいなとても「うしろ向きな」ファンタジ
ーなので、わりと抵抗なく観ることができ
た。私は家長のゴメスのキャラクターに好
感を持った。
兄のフェスターとして屋敷に入り込もうと
するのはクリストファー・ロイド。

                       8.13(木) BSプレミアム




2020年9月1日火曜日

ブエノスアイレス


☆☆☆★  ウォン・カーウァイ 1997年

ウォン・カーウァイのフィルムは、映画
館で観られる機会を逃さずすべて観てい
くことに決めている。今回は、シネパレ
ス跡地で再開したシネクイントの2周年
だかで、何本かウォン・カーウァイをや
るらしい。ま、ブルーレイ上映ですけど
ね。

香港から逃げるようにアルゼンチンへと
やって来たトニー・レオンとレスリー・
チャンのゲイカップル。イグアスの滝を
見に行く途中で道に迷って喧嘩になり、
別れ別れになってしまう。ブエノスアイ
レスに戻ってそれぞれの生活を始めるが、
ほどなくボコボコにされたレスリー・チャ
ンが転がり込んできて、また腐れ縁のよ
うにだらだらと関係が再開する。しかし
最終的には決定的な訣別の時が来て…。

ピアソラのタンゴだという劇伴は妖しい
色気を放っているし、モノクロとカラー
とが混在し、黄色の発色が目立つ映像も
スタイリッシュ。

                      8.12(水) シネクイント


2020年8月30日日曜日

バンコクナイツ


☆☆☆★★   富田克也      2017年

「空族」という映画制作グループの作品は、
ときどき評は目にすれど、観る機会はあま
りなく、サンクス・シアターに1本入って
いて助かった。しかも代表作である180分
の巨編を提供してくれるなんて、太っ腹で
ある。しかもおもしろかった。ファンにな
るやないか!
クレジットによると監督・脚本が富田克也、
共同脚本の相澤虎之助、そして劇中のオザ
ワという主役も富田克也その人が演じてい
るとのこと。素人を捕まえてきて演じさせ
ることが多いらしく、たしかにみんな芝居
は素人である。ただでさえ巧い川瀬陽太が
ものすごく巧く見える。

舞台はもちろんバンコク、片言の日本語を
喋る女の子たちがひな段のような所に座っ
て客の指名を待つ、日本人向けの風俗店か
ら始まる。思えばフィリピンで長年せっせ
と買春に励んで1万人以上の女の子に律儀
にナンバーを振っていた中学校の校長もい
たが、ここで描かれる「タニヤ通り」の風
俗店とは、要はそういう世界と近いだろう。
物語はバンコクを飛び出して、ラオスとの
国境近くの田舎町、そしてラオスへと拡大
していく。

毒々しい世界を描いていながらも、映画は
不思議な静謐さを湛えている。単にフィッ
クスの画が多いからかもしれない。カット
割も最小限に抑えられているが、こちらが
飽きる前にちゃんと画が切り替わるので、
長尺をあまり感じさせない独特のリズムを
生み出している。
そして不思議なのは音、特にセリフである。
つねに一定で聴きやすい音質なので、ほと
んどオンリーかアフレコかと思っていたら、
エンドロールに付いているメイキング映像
では、ちゃんと画角と闘いながらセリフを
収音しにいっているようだ。そうすると、
あの一定の聞きやすいトーンをどうやって
作ったのか、謎である。

                    8.9(日) サンクス・シアター


2020年8月28日金曜日

ギャング・オブ・ニューヨーク


☆☆☆★  マーティン・スコセッシ  2002年

『ゴッドファーザー』よりも前の時代のニュ
ーヨークのギャング団同士の抗争。中でもア
イルランド移民で構成された"デッド・ラビッ
ツ"と、土着のアメリカ人によって構成され
た"ネイティブズ"との因縁の深い対決の歴史
を壮大なスケールで描く。"ネイティブズ"の
親玉ダニエル・デイ=ルイスと、父親を殺さ
れたレオ様の復讐の物語が軸となっている。
一方の恋愛軸のほうは若きキャメロン・ディ
アスが担う。美人である。
主題歌はU2。ここでもアイルランド尽くし。
それほど名曲とは思わないが。

武器としての拳銃は既に世の中にあるものの、
飛び道具はやはり卑怯な感じでもあるのか、
戦闘ではおもに斧や棍棒で殴り合ったりナイ
フで刺したり。当然血みどろで、けっこう痛
そうな描写も多い。

ちなみに、私はレオ様の左腕が「あの時」に
切り落とされてしまったのかと思っていたの
で、途中ですこし混乱してしまった。地下で
の治療中に、左腕が無いカットがあったよう
に思ったのだが…。勘違いか。

                           8.7(金) BSプレミアム








<ツイート>
よっぽど悪夢のような8年弱だったよ。
もうあの不快な声を聞かなくて済むかと思うと…。

2020年8月26日水曜日

来る

 
☆☆☆★★★  中島哲也   2018年

快作! 良い映画を観た。

「あー観に行かないとー」と思っているうち
に劇場公開が終わってしまった本作は、つま
りはヒットには程遠かったのだろう。原作の
『ぼぎわんが、来る』(澤村伊智 著)とい
うタイトルを短くし過ぎて、ググっても引っ
掛からなかったのが一因とも言われるが、ま
あ前作の『渇き。』がいまいちだったからと
いうのもあるかと。

本作は「ホラー映画」ということになってい
るし、おどろおどろしい描写もあるが、怖が
らせるよりもどうも監督の趣味が優先されて
いるようで、さほど怖くはない。むしろホラ
ー描写がつづくのに、この心地よさはいった
い何なのだろう。やはり中島哲也のセンスは
衰えていないという気がした。

妻夫木くんはあいかわらず「爽やかなクズ」
が日本一うまい。柴田理恵はベテラン霊能者
の役がとても似合う。

             8.6(木) Amazonプライムビデオ



2020年8月24日月曜日

花子


☆☆☆★   佐藤真   2002年

京都府の南端、大山崎町に暮らす今村花子
は、夕食の残り物を素材にした「たべもの
アート」の作家である。といっても、劇中
で家族も語っているとおり、母親はそれを
「アート」だと確信しているが、父親には
それはただの「残飯」にしか見えない。私
にもどちらかというと残飯にしか見えない
が、なにごとも継続することで見えてくる
ものがあるのかもしれない。花子は毎日、
昼間は障碍者施設で絵の具を使って絵を描
き、夜は自分の部屋の布団の上で、寝る前
にたべものアートを創作する。ときどき素
材を食べながら。
なにより家族のインタビューが温かくて良
い。一時期、花子に意地悪をされて家を出
ることを決めた姉も、複雑な思いも抱きな
がらインタビューに応じている。

                   8.5(水) サンクス・シアター



2020年8月23日日曜日

【LIVE!】 THE BACK HORN


バックホーン初の配信生ライブ。
前日にはファンクラブイベントもオン
ラインで実施。もちろんそちらも視聴
した。ファンクラブなのでね。

 KYO-MEI MOVIE TOUR SPECIAL -2020-(スタジオ編)

 1. 冬のミルク
 2. グローリア
 3. 太陽の花
 4. 罠
 5. 心臓が止まるまでは
 6. 悪人
 7. 幸福な亡骸
 8. 空、星、海の夜
 9. 瑠璃色のキャンバス
10. コバルトブルー
11. シンフォニア
12. 刃

                       8.2(日) StreamPass

気になるのはやはり喉の手術を経た山田
の声だが、喉に負担がかかる高音の出し
方を矯正しているところらしく、それは
うまくいっているように見えた。なんな
ら2曲目から嗄れていたこともあった声
が、高音も含めて最後まで出ていたのは
よろこばしいことである。4人が向かい
合って演奏するのは新鮮で、ライティン
グや撮影もちゃんと考えられていてカッ
コよかった。

ベストアクトは「空、星、海の夜」でしょ
うな。まあ単にやってくれて嬉しかった
のもある。