2012年8月30日木曜日

バットマン ビギンズ

☆☆☆★★★       クリストファー・ノーラン     2005年


                                                                  8.20(月)  DVD


2012年8月26日日曜日

男はつらいよ 寅次郎真実一路


☆☆☆       山田洋次      1984年   


                                                8.19(日)  TVh


2012年8月19日日曜日

乳母車


☆☆★★        田坂具隆     1956年   

全然おもしろくなかった。
山田さん、なぜこれを選んだ。
女優ウォッチャーとしては…特に見るところは無かったな。

                                                   8.5(日)  BSプレミアム


2012年8月17日金曜日

好人好日


☆☆☆★★           渋谷実           1961年   

笠智衆がお父さん、淡島千景がお母さん、年頃の娘が岩下志麻
という"万全の布陣"で、まるで小津のお株を奪うかのような「娘の
結婚をめぐる騒動」が描かれる。ただ、笠智衆のキャラクターが
偏屈な数学者という設定なので、小津映画とはだいぶ趣きは違う。
どうってことない話なのだが、物語のゆるさが心地よく、気分よく観
ることができた。画面がキレイだった。どうも八十年代、九十年代の
邦画よりも、このぐらいの頃のほうが画面がキレイな気がするのだ
が、なぜなんだろう。

引き続き女優ウォッチャーとして、この作品の岩下志麻を評させて
もらえば、この頃の岩下志麻は無敵のかわいさである。参るわ。
浴衣を着てはしゃいでいるシーンのいじらしいこと!
しかし、淡島千景はどんな役でもはまりますな。水商売の女を演じ
ればそうとしか見えないし、この映画のような貞淑な妻の役も、ほん
のり色気があってこれまた良い。

                                                              8.4(土)  BSプレミアム


2012年8月16日木曜日

お早よう


☆☆☆       小津安二郎      1959年   

観れども観れども「婚期を逃した娘を心配する笠智衆」ばかり
見せられて来た身としては、こんな小津映画もあるんだ、とい
う感じだった。

長屋の集まった地区に暮らす主婦たち、子どもたちを、いくぶ
んかコメディタッチで描いたものだが、なんというか、俺はあの
浮世ばなれした小津映画のほうが好きだなー。
ガキがむくれている映画は観ていてあまり愉快ではなかった。

女優ウォッチャーとして気になるのは、やはり久我美子が美人
の叔母さんの役をやっていること。あるいは『母べえ』の檀れい
の原型か。

                                                         8.4(土)  BSプレミアム


2012年8月6日月曜日

ダークナイト ライジング


☆☆☆★★     クリストファー・ノーラン    2012年   

これも今年公開される「コケられない映画」の筆頭だろう。
前作『ダークナイト』は、ジョーカーという悪役によって「存在を許さ
れている」ヒーロー"バットマン"の苦悩を描いて秀抜だった。映画
はアメリカで空前の大ヒットを記録した。アメリカ人がああいう映画
が好きだとは意外であった。
そこでやめときゃいいものを、わざわざ続編を作るのは、よほどの
覚悟があると見える。勝算あり、ということか、と期待しますね。

すさまじいスケールで展開される新たな悪役"ベイン"の物語はそれ
なりに見ごたえがあり、予算の無駄づかいではなかった。しかし、プ
ロットじたいは、どこに勝算があったのだろう、と首を傾げたくなるも
のである。あまり驚きはない。古典的なヒーローの挫折と復活の物
語といえる。そしてなぜかカタルシスも抑え目である。

                                         7.29(日) ワーナーマイカルシネマズ釧路


2012年8月3日金曜日

氷壁



井上靖 著   新潮文庫

こないだは、10年近く前の記憶だけを頼りに井上先生を
「忘れられていく作家」とか書いてしまったので、確認の
ために本書を読んでみた。

いやぁ、こんなに文章うまかったか。おっと思うのは、指
示語「その」「この」とか「それは」とかの入れ方が独特で、
それが良いリズムを生み出している。

小説としては、とても変わっている。
最初は、魚津という青年が友人とともに冬山登頂を目指
す話なのだが、そこに美那子という人妻がからみ、友人
は穂高岳で早々と死に、その死の原因であるザイルが、
物理的な要因で切れたのかそれとも別の要因で切れた
のか、という検証が相当「しつこく」書かれる。途中、常磐
という饒舌な上司が前面に出てきたり、死んだ友人の妹
が登場して美那子と張り合ったり、そうかと思うと美那子
の夫の心理描写が細かく書かれたり…。実に盛りだくさん
である。これだけ数多くの要素をうまくまとめて書き分ける
のは、至難というほかない。力量ありますわ、井上先生。
ヘンな小説なのだけど、おもしろかった。

NHKのドラマは未見で、キャストも知らない。勝手にイメー
ジでキャスティングすれば

[魚津]  井浦新(ARATA)
[小坂]  平岳大
[美那子] 黒谷友香
[かおる] 榮倉奈々
[常磐]  きたろう

こんなんどうでしょう。