2025年9月30日火曜日

今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は

 
☆☆☆★★★   大九明子   2025年

『国宝』が秀作で気分が高揚していたからか、
いちど帰宅して晩ごはんも食べた後に再び自転
車をこいで新宿に向かい、本作を鑑賞。
これまたすばらしい映画だったため、実に至福
の一日となった。

祖母を亡くして気分が落ち込んでいた男子大学
生が、変わり者の友人と波長の合う女の子(河
合優実)によって再生していくという話。

飛ぶ鳥を落とす勢いの河合優実は、たしかによ
かった。よかったが、この映画に関しては伊東
蒼のすごさが炸裂するワンシーンにほとんどす
べてが持って行かれてしまうほどの破壊力があ
り、すっかり泣かされてしまった。
「初恋クレイジー」、良い曲ですよね。

                                            6.29(日) テアトル新宿




2025年9月10日水曜日

国宝

 
☆☆☆★★★   李相日   2025年

原作小説の長さからすれば映画が3時間になる
のは当然だろう。小説でも印象的だった開巻
のヤクザ一家の新年会の描写がすばらしく、
思わず見入ってしまう。
喜久雄の才能が見いだされる瞬間、生まれた
家、背負った業、父を目の前で惨殺されると
いうトラウマ…。多くのものをここで観客に
提示しなければならない。永瀬正敏は往年の
東映の任侠映画のような迫力があり、短い出
番ながらも鮮烈だった。

 3時間、だれることのない充実した内容で、
至福の「映画的時間」を過ごすことができた。
俳優部の努力はすさまじいものがあっただろ
う。月並みな表現だが吉沢亮と横浜流星はま
さに「役を生きて」いたように思う。

渡辺謙が自分の息子も喜久雄も分け隔てなく
呼ぶ「あんた」と、万菊さんがこちらを見ず
に発する「あなた!」の声色にシビれる。

映像と音声も一流の仕事だったが、ここぞと
いうときにクローズアップが多用されるのが
気になった。バリエーションが少ない。

小説としては悪人、怒り、国宝の順だと思っ
ているが、映画は逆に国宝、怒り、悪人の順
のようだ。

                                         6.29(日) 新宿バルト9




2025年9月7日日曜日

【LIVE!】 レキシ

 
 レキシツアー2025 〜イルカラブストーリー 101回目のイナホバケーション〜

01. たぶんMaybe明治
02. ギガアイシテル
03. 真田記念日
04. 姫君Shake!
05. 古今 to 新古今
06. 古墳へGO!
07. GOEMON
08. SHIKIBU
09. アケチノキモチ
10. 狩りから稲作へ
11. エレキテルミー
12. 年貢 for you
13. 刀狩りは突然に
14. YO.JIN.BO
15. きらきら武士 

<Encore>
01. KMTR645
02. LOVEレキシ

                6.24(水) LINE CUBE SHIBUYA

久しぶりのレキシのライブ。
ツアーは毎年のようにやっていたようだが。
相変わらずふざけちらした、しかし確かな
テクニックと音楽的素養に支えられたエン
タメ・ショーであった。
蹴鞠Chang こと玉田豊夢のドラムが最高。
ドラムソロの途中でスティックを放り投げ
て手で叩きまくっていた。カッコいい…。
数回流れるVTRは若干スベリ気味ではあっ
た。ベストアクトは「年貢 for you」。