2017年8月12日土曜日

誘う女


☆☆☆★    ガス・ヴァン・サント   1996年

ニコール・キッドマン大好きな小林信彦が、コラムでニコー
ル・キッドマンの話になるたびに何度も言及するので、ずっ
と観たかった。原題は"To Die For"で、どう訳せばいいのか、
「君のためなら死ねる」みたいなことか。…いま検索してみ
たら、「死んでもいいくらい」「死ぬほど」という表現で、
わりとよく使うみたいです。若者ことばなのかもしれない。

映画を観終わって私は『ゴーン・ガール』を思い出した。つ
まりこちらも殺人が絡む悪女モノというか、わりにグロテス
クな話である。ニコール・キッドマンは美貌を武器にジャー
ナリストとしての名声を得ようと枕営業も辞さないお天気お
ねえさんを演じていて、こんな頭の弱そうなチャンネーの演
技もできるんだ、という驚きがある。枕営業ぐらいで終わっ
ていれば映画にはならないが、学生たちを手玉にとって操り
だしてから、だんだん話は大ごとになっていく。

これも実際の事件がモチーフになっているらしく、最近はそ
ういう映画ばかりで閉口だが、ガス・ヴァン・サントは昔か
らこの手法が得意みたいですな。

                                                   8.6(日) BSプレミアム


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