☆☆☆★★★ 三宅唱 2025年
昔読んだような気がするつげ義春の「海辺
の叙景」「ほんやら洞のべんさん」を原作
とした89分という短めの新作。しかし中身
が濃いというか、淡々とした展開の中にも
忘れがたいショットがいくつもある。
車の中で女が目を覚ますという冒頭のカッ
トから始まり、話しているうちに日が暮れ
てきて最後は暗くてほとんど見えない2S、
俳優が海に飲まれるのではないかと心配に
なる雨の海水浴(もちろん雨は降らせてい
るそうだ)、河合優実のまぶしい水着…。
場面は一転、シム・ウンギョンが雪国をさ
まよい、古民家の宿にたどり着く。「何も
することがない」という時間が、あれほど
見事に表現された例を私はあまり知らない。
そこから引き起こされる珍奇な事件。
前作『夜明けのすべて』に刮目させられた
が、本作もお見事であった。
11.11(火) ヒューマントラストシネマ渋谷

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