2018年2月7日水曜日

嘘を愛する女


☆☆☆     中江和仁     2018年

なんだか、感動的な映画となるためのお膳立て
は万端ととのっているのだが、どうにも心を打
つことのない映画であった。仏つくって魂入れ
ず、とでも言うか。
そもそも、いま最もキャスティングしたいひと
が多かろう高橋一生と長澤まさみの共演映画で
ある。それを監督するのが、CMディレクター
あがりのまだ1本も長篇映画を撮ったことのな
い人間って、なんだかそれだけで「監督は所詮
お飾り」ということを語っているようだ。私の
勝手な想像なので違っていたら申し訳ないが。
でも映画として何か冒険をしたようにも思えな
いし、「共同製作」には12人もの名前がずらず
らと連なっているし、きっと色んなひとが色ん
な勝手な「意見」を言って、紆余曲折があり、
こういう最大公約数のような、危険でない映画
ができるんだろうなぁと、つい思ってしまうの
である。
長澤まさみは『散歩する侵略者』の時のほうが
数段よかった。

                                 1.28(日) 新宿バルト9


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