2012年1月18日水曜日

エンディングノート


☆☆☆★★        砂田麻美        2011年

この映画、昨年けっこう話題になっていましたね。遠く北の
大地にも評判は届いておりましたが、観ること叶わず…と、
思っていたら、新年早々ここ釧路のワーナーマイカルでや
るっつーもんですから、同僚と喜び勇んで初日に鑑賞して
来ました。さすが話題作、客はわれわれを入れて7人ほど。

末期ガンの父親を被写体として、娘がホームビデオ的に
ただカメラをまわしている。そこに父親のセリフとして、娘が
ナレーションを入れる。明るく、冗談が好きなお父さんが、
いかにも言いそうな感じで。

監督は、商業映画にするつもりはなく、ほんとにホームビデ
オとして(健康だったころから)父親を撮っていた。そしたら
癌を告知され、しかもステージは一番あとのほうで手のつけ
ようがなく、闘病むなしく一年も経たずに亡くなってしまった。
その間に撮った映像をもとに、ご丁寧にナレーションまで入
れて、それでもまだ映画にするつもりはなく、師匠の是枝さん
に「これって、どうなんすかね」と見せにいったという。ほんと
かね。
なんというか、ほんとにただのホームビデオにちょっとおどけ
たナレーションが付いてるだけなんだけど、これが映画として
成り立つのは、ひとえに被写体のお父さんが良いキャラクター
だからだろうと思う。朝、トーストにバターを塗りながら、「(私
のような)こういうおじさんが、これまで日本を支えてきたんだ
から」とカメラに(というよりカメラを向けている娘に)いうシーン
が印象的である。

                                1.7(土)  ワーナーマイカルシネマズ釧路


2 件のコメント:

  1. 是枝先生の愛弟子だっけか。
    70点なら観に行こうかな。。。

    返信削除
  2. 観に行く価値はじゅうぶんあるぜ!

    おれは取り敢えず『ヒミズ』観たい。

    返信削除