☆☆☆★★ 河瀬直美 2015年
あの河瀬監督の映画がヒットしてるっていうんで、好奇心
から観に行った。私の知ってる河瀬映画といえば『萌の朱
雀』『玄牝』『朱花の月』である。残念なことにほとんど何も
覚えていない。『朱花の月』の主人公がキリンジの弟に似
てたことしか覚えていない。
まあそれはいいとして、本作は広く一般受け…とも違うが、
ハートフルな…とも違うし、青春映画…ではもちろんないし、
ハンセン病だから社会派…とも言えない、ともかくジャンル
分けを無効化する力強くて繊細な映画だったと思う。
登場人物はみんな、しがないドラ焼き屋の永瀬正敏も、樹
木希林も、内田加羅も、血の通った人間として立ち上がって
来ていた。そのへんも今まで観て来た河瀬作品とは違って
いる、なんて言ったら怒られそうだが。
6.27(土) 新宿武蔵野館
良かつた。80点。理由のほとんどは、樹木希林にある。
返信削除記事を読みかえへすと、我ながら何が言ひたいのかわからない記事ですが…。
返信削除いまだに仕事で夜明けに起きなければならないとき、
この映画の「あん」づくりの光景を思ひ出すので、
けっこう印象に残ってゐるやうです。