2011年9月5日月曜日

チャイナタウン


☆☆☆★★     ロマン・ポランスキー    1974年

この映画をつらぬいている独特の緊張感、この「隙のない」感じが
たぶんポランスキーという人なのだろうな、と思った。
主人公はロス在住の私立探偵(ジャック・ニコルソン)。彼がいつも
どおり依頼にもとづいて浮気調査をしていると、1件の殺人が起こり、
探偵はそこに否応なく巻き込まれ、やがてそれは大きな組織的陰謀
へとつながっていく、という言ってみれば「王道」のプロット。だが、サ
スペンスというにはテンポがゆっくり目に設定されており、展開はあ
くまで優雅。伏線はしっかり張るが、説明はほとんどしないので、集
中して観ていないと「おいしいところ」を見逃すことになるだろうし、お
そらく私も気付いていない伏線はいくつもあっただろうと思う。

しかしジャック・ニコルソンって良いね。
「カッコーの巣の上で」といい「シャイニング」といい、忘れられない演
技をしてくれる。

                                              9.3(土)  BSプレミアム


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