2011年9月20日火曜日

神様のカルテ


☆☆☆★★       深川栄洋     2011年

櫻井くんの意外な好演にまず驚く。それに、脇役たちのなかなか
に絶妙な配置、当然ながらあおいちゃんの眩しい笑顔、これらの
併せ技で★ひとつ増量しました。
ぼさーっとした内科医の櫻井くんはけっこうチャーミングだった。
重度のクセ毛という設定にも、個人的に親近感をおぼえる。

まずねー、脇役が良かったんですよ。いつまでも若いけど最近目
つきがちょっと悪くなった池脇千鶴が櫻井くんと同期の看護師、
ひさびさにスクリーンで観たけど、やっぱ良いな。年とって渋くなり
存在感が増した要潤、まあまあ良かった。近頃完全に俳優業に
も色気を出してる原田泰造、まあ良い顔してるんだよね、基本的
に。役者顔。
ただ。ただですね、何といおうと、この映画を1800円とれる映画と
して成立させたのは、ひとえに加賀まり子の功績であって、それ
以外に無いのである。その女優魂たるやすさまじかった。格が違
う。今回の鬼気迫る加賀まり子の前では、宮崎あおいもただの可
愛いおねーちゃんに過ぎなかった感がある。

予告編で「毎日迷ってるよ…これでいいのか」と憂い顔で言う櫻井
くんと、「万歳!」ってなぜか泣きながらバンザイ三唱するあおい
ちゃんを見た時は「あぁ、これはもうダメだ…」と半ば諦め、観念し
て観に行ったのだが、まあ内容はベタながら好感のもてる映画で
あった。ちゃんと作ってるというのが伝わってきた。

                         9.18(日)  ワーナーマイカルシネマズ釧路


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