2012年7月24日火曜日

ヘルタースケルター


☆☆☆       蜷川実花       2012年

ビックリした。セリフが意外とまともだったので。

脚本は金子ありさ。
この名前には苦い記憶があって、『ラフ』と『7月24日通りの
クリスマス』という、邦画史に残るんではなかろうかと思うほ
どの大愚作をある年2連発で見せられ、その脚本を手がけ
たのが同じ人物であると知ったときには、もうこいつの作品
は金輪際観ないと固く心に誓ったのである。大駄作になった
原因のほとんどは脚本にあると思われたので。

あれから何年? 忘れた。そうは言いつつも、結局本作は
観たのであるが、意外や意外、金子女史はちゃんと鑑賞に
堪えるセリフを書けるようになっていた。やはり人って幾つに
なっても成長できるんですね。もちろん「鑑賞に堪える」という
だけであって、「うまい」とか「感心する」という要素はまったく
ない。これだけの役者をそろえ、セットにも衣装にも、相当の
金がかかっているらしいのはじゅうぶんに画面から伝わって
きたが、ゾクゾクするようなシーンは皆無であった。平板なん
だよなー。何が足りないのか。いちばんはやはりセリフだと思う。

                                            7.21(土) ワーナーマイカルシネマズ釧路


2 件のコメント:

  1. なるほど。
    その名前覚えておこう。

    返信削除
  2. 『7月24日通りのクリスマス』を観ていただければ、
    言ってることがよくわかると思います。
    時間をドブに捨てたいときは、ぜひ。

    返信削除