☆☆☆ 高畑勲 2013年
初日に鑑賞。
予告を観るかぎりでは、俺の好きな感じじゃないなぁ、と思い
ながら観に行ったのだが、その種の予感はたいてい当たるも
ので、私には眼前を綺麗な映像が通り過ぎていくだけの作品
に思えた。
たぶん高畑監督は、根本の部分が「真っ当」なんだと思う。
ストーリーや発想はいつも奇抜だし、ディテイルに凝っている
ことも分かるし、実際見事なものだ。しかし、いかんせん、心
に引っ掛かって来ない。
あるいは印象批評に過ぎるのかもしれないが、137分のこの
映画を全部観ても、『風立ちぬ』で、列車で飛ばされた帽子を
返しに来た菜穂子と二郎が、ヴァレリーの詩で心を通わせる
たったのワンシーンほどにも心がざわつかないのである。
それってどうなの、と思ってしまう。
11.23(土) イオンシネマ釧路
0 件のコメント:
コメントを投稿