2016年11月25日金曜日

ミス・サイゴン


ミュージカルにはてんで疎いので、どう鑑賞していいか
もいまいち分からなくて、そわそわしていた。それでも
ただ茫然と舞台を見つめ、歌を聴いていると、いちいち
が新鮮である。帝国劇場に足を踏み入れるのからして
初めてなので。

ストーリーはシンプル。
ベトナム戦争のさなか、アメリカ兵とベトナム女性の恋、
それを無情に引き裂く戦火、時の流れ…。歌で説明で
きる範囲なので、必然的に分かり易くなるのだろうし、
そうでないと困る。そしてシンプルで分かり易い話型と
いうのは限られるから、話はどこか神話めいてくるよう
に思う。オペラがギリシャ悲劇や神話・民話の類と親和
性があるのと無関係ではあるまい。

それにしても数をこなしていないゆえに、自分がこのミュ
ージカルを語る言葉をほとんど持っていないことに気付
く。いかに普段、映画を語るときは、原作と比べてどうだ
とか、監督の他作品と比べてどうだとか、「関係」の中で
しか語っていないということだろう。

                                                   11.9(水) 帝国劇場


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