県警対組織暴力
☆☆☆★★★ 深作欣二 1975年
笠原和夫を脚本に迎え、『仁義なき戦い』の
「濃い」役者の多くが警察側として出て来て
ドスのきいた広島弁で怒鳴りまくるのは混乱
必至。
脚本は見事のひと言で、菅原文太と松方弘樹
の応酬を聞いているだけで幸福感に包まれる。
松方の狂犬のような眼に圧倒されない者はい
まい。
梅宮はなんと不正を許さない本部のエリート
警部補として登場し、最初は吹き出しそうに
なる。その潔癖ぶりをもって辛うじて危うい
均衡を保っていた警察とヤクザとの関係をぶ
ち壊してしまう。ヤクザに深く入り込んだ警
官という意味で、『日本で一番悪い奴ら』
『孤狼の血』などの源流にあたる映画だろう。
最後に、おもしろかった言い回し。
昔から間男は、医者か坊主か警察官いうけぇのう
そ、そうなんだ…。知らなかったです。
2.24(月) 新文芸坐
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