2022年8月22日月曜日

馬上の二人


☆☆☆★  ジョン・フォード   1961年

ジェームズ・スチュワート、リチャード・ウィ
ドマークの共演。
数少ないフォードのカラー作品のひとつ。
話としては新味はなく、コマンチ族にさらわ
れた白人の子どもたちを奪回するため、軍に
一時的に雇われた保安官のジェームズ・スチュ
ワート。彼はかつてコマンチの酋長と取引を
した実績があるのである。意に沿わない任務
と安い報酬に思いっきり毒づく保安官と、そ
れを宥めながら命がけの道行き(コマンチは
白人を殺して頭の皮を剝ぐという設定)を共
にする紳士的な騎兵隊員リチャード・ウィド
マークとの対比がおもしろい。というか、そ
れがこの話のすべてである。途中の川べりで
の二人の長いワンカットには唸らされるが、
蓮實氏がしきりにフォードの晩年の作品を美
しいと形容する、その意味はいまだに図りか
ねている。

                             8.11(木) BSプレミアム




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