2011年11月23日水曜日

マネーボール



☆☆☆★★       ベネット・ミラー     2011年

最近「実話をもとにした」と宣伝あるいは宣言する映画がやたら
多くて、そろそろ辟易ぎみであるけども、本作はそんな中でもまあ
秀作でしょうな。
話としては別に新しくも何ともない。ブラピは、金も人材も無い弱小
球団を立て直し、リーグ優勝に導くGMである。ただ相棒がいて、
若造なのだけど、これがけっこうおもしろいことになっている。日本
には記者を集めて泣きながら会見をしたGMもいたが、こちらのGM
はえらくカッコいい。
枠組みに新しさは無いけども、映画のトーンがわたしの好みだから
しょうがないやね。こういう表面上は抑制の効いていて、でも底流に
はマグマが煮えたぎっている気配が感じられる雰囲気がどうにも好
みで。表面で派手にバンバンやられるよりも、薄暗いロッカールーム
でブラピがチームの勝利に小さくガッツポーズする「いじらしい」描写
のほうを良しとする者である。

満足の鑑賞後、帰って製作者のクレジットを確認すると「製作」「脚
本」に『ソーシャル・ネットワーク』と共通の名前があるんだね。監督
こそ違えど、全体のトーンにどうも共通するものを感じたのはそうい
うわけなのか。

                                 11.13(日)  ワーナーマイカルシネマズ釧路



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