2014年11月2日日曜日

終電車


☆☆☆★★     フランソワ・トリュフォー    1980年

これは見事。
『大人は判ってくれない』は別格とすると、今のところ一番よく出来
ていて、おもしろいと思う。サスペンスとしても、恋愛映画としても、
一級品である。
ナチス占領下のパリが舞台。戦争中なので原則夜11時以降は外
出禁止で、"終電車"を逃すと大変なことになった、という説明が
まず入る。電気が不足していたから(だったか?)、寒さから逃れる
ため、市民は夜の映画館や劇場に殺到したという。
そんな時代のモンマルトル劇場の女主人をカトリーヌ・ドヌーヴ。
劇場では「消えた女」という芝居を打とうとしている。つまり劇中劇
のかたちで、稽古から公演までのけっこうスリリングな日々がつづ
られるわけである。これがかなりよく出来ていて、おもしろい。

冒頭「これは元の35mmを4Kでデータ化して2Kで処理した云々」
という字幕が出た。詳しい意味はわからなかったが、デジタル・リマ
スター版ということらしい。たしかに映像は綺麗だった。

                                                          10.26(日) 角川シネマ有楽町


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