☆☆☆ ジョン・カサヴェテス 1976年
カサヴェテス。よく名前は聞いていたが、観るのははじめて。
特に黒沢清がこのひとの監督作が好きなイメージ。
前号のキネマ旬報は「カメラの後ろに回った俳優たち」の特
集だったが、カサヴェテスも俳優。俳優が撮った映画って、
シネフィルは好きだよね。なんとなくだけど。
私のあまり好きじゃない、手持ちカメラを多用した画づくりに、
開始早々から不安がよぎる。結果的には、気分が悪くなるほ
どは揺れなかったのでよかった。
ストリップ・ショーをやるクラブのオーナーが、ポーカーで大負
けしたぶんを払うために、どんどんと犯罪に巻き込まれていく
という展開。この主役のオーナーが普段は厚かましくて、偉そ
うで、女好きで、でも実は小心で、という、いい感じの「小物感」
が出ていた。下の画像で笑っているのがオーナーです。
虚無的・頽廃的な犯罪映画をフィルム・ノワールというが、今
作はおもに50年代のモノクロ映画でよく作られたフィルム・ノ
ワールを76年によみがえらせた、という評価らしい。犯罪映画
としては作りが雑なのが気にかかるが……。
11.17(火) 早稲田松竹
0 件のコメント:
コメントを投稿