2016年3月13日日曜日

ザ・マスター


☆☆☆★     ポール・トーマス・アンダーソン    2013年

PTAの近作を2本立て。
やり残していた宿題のように心に引っ掛かっていた2作をまとめ
て観られる機会とあれば、大森にだって駆けつける。

まずはフィリップ・シーモア・ホフマンが新興宗教の教祖を演じた
『ザ・マスター』。ホアキン・フェニックスが、粗暴なチンピラながら
やがては教祖の右腕のような存在になるアルコール中毒の男を
演じる。この二人を中心に話は進んでいくのだが、重厚な雰囲気
はバッチリながら、全体的に牽引力に欠けるというか、どうもそれ
ほど興味をそそられない。公開時、あまり良い評判が聞こえて来
なかった理由も分かる気がする。

しかしPTAが撮るとすべてが重厚かつ荘厳になる。これはやっぱ
り長所であって、『わたしを離さないで』をPTAが撮ったらどうなっ
ただろうか、などとつい夢想してしまった。

それはそうと、あれ、エイミー・アダムス……ちょっと老けたかな…。
あるいは「役作り」かな! 『ザ・ファイター』ではぶりぶりのビッチ
を演じて、それはもう最高だったけど。

                                                               3.6(日) キネカ大森


0 件のコメント:

コメントを投稿