2016年3月19日土曜日
やっと読書
お恥ずかしいことに、年が明けてから全然本を読んでおらず。
毎週の週刊誌をこなすので精一杯でした…。いかんいかん。
『ニッポンの文学』
佐々木敦 著 講談社現代新書
『ニッポンの思想』『ニッポンの音楽』に続く三部作の完結編。
私が最初に佐々木敦を知ったのが「スタジオボイス」の連載
「絶対安全文芸批評」だったので、なんとなく彼の主戦場は
文芸批評だといまでも思っている。
村上春樹から語りを始め、芥川賞と直木賞の違い(あるいは
「違いの曖昧さ」)を注意深く突いているのは良いと思う。
かなりの分量がSFやミステリの歴史に割かれているのは意
外であった。私は星新一と京極夏彦ぐらいしか熱心に読んで
いないので、その熱意には圧倒される。しかしまあ、色んなも
のを読んでるね…。脱帽。
『「ない仕事」の作り方』
みうらじゅん 著 文藝春秋
みうらじゅんが自らの「仕事術」を包み隠さず語っている。
どうせ誰もマネできないから、隠す必要もないのである。
みうらじゅんのやっていることは、もともと「なかった仕事」で、
その「ない仕事」をいかにも「ある」ように見せかけながら、自
分自身をも洗脳しながら、「絶対好きになってやるんだ」と歯
を食いしばりながら、"一人電通"として企画立案、メディアへ
の売り込み、執筆、イベント企画、司会、テレビ出演などすべ
てをやっているというわけである。こんなことできるひと居ない
よ。
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