2016年7月1日金曜日

コペンハーゲン


宮沢りえ、浅野和之、段田安則による3人芝居。
1941年、ドイツ占領下のコペンハーゲンに、ボーアを訪ねた
ハイゼンベルク。その一夜、いったい何があったのか。どん
なやりとりが二人のあいだにあったのか。謎ときのようなス
リルも含んだ会話劇である。

ボーア(浅野)とハイゼンベルク(段田)、二人の偉大な物理
学者が、かつて、先生とその下で学ぶ研究者だったとは知
らなかった。ボーアの妻(宮沢)は時に会話に加わり、時に
醒めた視点で状況説明をするナレーターとなる。とても抑制
の効いた会話劇で、すっかり引き込まれてしまった。

不確定性原理、相補性原理、ウラン235、中性子、行列方程
式、波動方程式、拡散方程式…。物理用語が飛び交う。
私は実はいちおう物理学科を卒業したぐらいなので、これら
がとても耳になじみがよく、懐かしくて、心地よかった。

                                                     6.28(火) シアタートラム


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