2016年8月21日日曜日

盛夏のテレビ、あれこれ


夏は戦争に関連する番組が増える。
力の入った番組も多い。その中から2本、ちょっとした感想。

「百合子さんの絵本」(ドラマ)

ときは戦争前夜。
ストックホルムに武官として駐在し、戦争を止めるべく信念を
もって重要な情報を日本に打電し続けた人物の話。香川照
之と薬師丸ひろ子が夫婦を演じた。
主演のふたりが良いので、1時間半でもずっと観ていられる。
そしてストックホルムの風景の美しいこと!

最初、ストックホルムの滞在しているホテルで、暗号の換算表
を部屋に置いて、ドアを開けたまま薬師丸ひろ子が夫を追い
かけて廊下に出て、そのままふたりして外出したのには驚愕
したが、あの時は換算表は無事だったのだろうか。メイドも秘
書も信用できないって話をしていたのに……。


「加藤周一 その青春と戦争」(ETV特集)

死後に発見された、加藤周一が17歳頃からつけていたノート。
それをただ取り上げるのではなく、いまの大学生に読ませる
という趣向が良いと思う。

大学生たちはいろいろ感想を言っていたが、ほとんど忘れた。
ただ、中にひとり、女の子だったが、20歳前後の加藤について、

 「まわりの大衆と同じように生きることもできず、かといって
 東大医学部にいるインテリたちのことも、どこか醒めた目で
 観察していて、インテリである自分自身をも皮肉な目で眺め
 ている、結局どこにも属すことのできないひとだったんじゃな
 いか」

という趣旨のことを言っていて、私がなんとなく思っていたこと
をズバリと言葉にされたようで、ハッとした。

それと大江健三郎さんの講演がすこし流れたが、とても聞き
取りづらくて、心配になった。

0 件のコメント:

コメントを投稿