2016年9月24日土曜日

君の名は。


☆☆☆★     新海誠     2016年

絵はほんとうにキレイで、脈動する東京の風景などは、
ずっと眺めていたい。バンプもどきのラッドがその絵に
よく溶け合って、ある種の高揚感がある。

私は新海監督のことはほとんど何も知らず、こないだの
「SWITCHインタビュー」で得た情報がすべてである。
「すれ違い」を描くので有名というだけあって、たしかに
後半などは主役の男女が怒濤のすれ違いっぷり。宙づ
り感がずっと続くわけだが、みんなはそれを「切なさ」と
名付けて感じ入っているというわけだろうか。私にはた
だの「宙づり感」でしかなかったが。
時空を超えたすれ違い、となると「時かけ」に似てくるの
は必然である。時空を超えるためには仕方ないが、よく
意識を失う高校生であった。

大ヒットしているのは結構なことで、水を差すつもりはさ
らさらないけれど、ひとつ不満があるとするなら、言葉が
ない、という印象をぬぐえない。展開はよく考えられてい
るものの、心に引っ掛かるセリフが無かった。
ラスト、三葉が町長を説得する"言葉"が描かれなかった
のは単なる怠慢だと思う。

                                                 9.21(水) 新宿バルト9


6 件のコメント:

  1. 「言葉がない」に一票。

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  2. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  3. ありがたうございます(笑)。

    たそがれどき、かはたれどき、かたはれどき…

    といふのはありましたが、それほど重要な
    キーワードでもありませんでしたし。

    まあ面白かったですけどね。
    強いていへば、といふところです。

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  4. 転校生に一票。

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  5. フシギだね、『転校生』には言及してませんが…。
    そりゃあ「男女の入れ替わり」であの作品を
    想起しないわけはないけどね。

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