2016年12月17日土曜日

ラルジャン


☆☆☆    ロベール・ブレッソン    1983年

一枚の贋札が引き起こす事件が、じわりじわりとその周りの
人間たちの平穏な日常を狂わせていく。偽証を強い、盗み
を働き、妻子は去る。
サスペンスフルに描こうと思えば、いくらでもサスペンスフル
になる話なのだが、映画はおそろしくシンプルに、淡々と進
んでいく。目の前で起こっていることが深刻なことだと思えな
くなってくる。しかし、確実に登場人物の人生は破滅の一途
をたどっているのである。ブレッソンの遺作。

これで95本。あと5本!

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