2017年10月10日火曜日

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール


☆☆☆★★     大根仁     2017年

前にタイトルに惹かれてマンガをザッと立ち読みした
ことがあり、その時わたしのようなアイディアの湧か
ない人間でも「映画になりそう」と思ったので、 映画
化は必然か。そしてこの底意地の悪い話を映画化する
にあたって、大根仁以上の適任はいるまい。

どんな役をやっても私の好感度を上げてくる妻夫木く
んは、今回の「奥田民生に憧れる青年」の役でも好演
していた。そしてこの映画は「狂わせガー ル」に狂わ
されるためにあるのだから、いちばんの肝となるのは
水原希子である。気まぐれと計算高さを使い分け、
「出会う男すべて」を振りまわして悪びれない、小悪
魔などという使い古された言葉では物足りないほどの
モンスターガールを楽しげに演じていた。
セックス描写はNGでもキスならいいんだろっ!?とい
うことで、水原希子にものすごい回数チューさせてい
たのはもちろん大根仁の職権濫用であろう。妻夫木く
んと、新井浩文と、果ては松尾スズキの耳を舐め回す
シーンまであって、監督の欲望が剝き出しなのも好感
がもてる。

そして…自分がいちばん分かってるだろうから言わな
いが、いやでもやっぱり言うが、「ハロー張りネズミ」
はなぜあんなにイマイチだったのか! やはり地上波
の制約ですか…。

                                        10.3(火) 新宿ピカデリー


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