2017年10月18日水曜日

恐怖分子


☆☆☆★★    エドワード・ヤン    1986年

エドワード・ヤンの2本立てを早稲田松竹で。
まずは名作と名高い『恐怖分子』。橋本愛が思い入れのある
3本に挙げていた。ちなみにあと2本は『人が人を愛すること
のどうしようもなさ』と『ゴダールの映画史』。

「恐怖分子」は「テロリスト」のことと思っとけばいいらし
い。のんびりスローテンポな台湾映画とサスペンスがどう融
合するのか注目して観たが、余計な説明を排除してハードボ
イルドなタッチに徹すると思いきや、主役の男の子のおぼこ
い顔に和まされる。でも顔はおぼこいが金持ちの息子で、写
真道楽のために小遣いを持って家を出ているが、やってるこ
とは空き家を借りて暗室にしたり、警察の摘発から逃れる途
中の女の子を隠し撮りした写真を拡大印刷して壁に貼ってい
るというなかなかの変態ぶりである。いくつかのスジが電話
を介してつながってラストに向かうが、あまり説明が無いた
め何が起きているかを理解するのに必死である。
一風変わった台湾映画だった。

                                                      10.7(土) 早稲田松竹


0 件のコメント:

コメントを投稿