2022年12月19日月曜日

読書⑳

 
『おじさんメモリアル』
鈴木涼美 著   扶桑社

このひとの文章は、一度に大量に読むと胸
やけしそうになるが、1日に2章とか、ちょ
っとずつ読むとちょうどいい。そして私は
涼美さんがミスチルの歌詞を少しだけ文章
に織り交ぜるやり方がけっこう好きである。

変わったおじさんや素敵なおじさまの生態
を、まさに身銭を切って(切らせて?)集
めたのが本書である。よくまあこんなにエ
ピソードが集まるものだ、と他人事のよう
に感心している場合ではないのかもしれな
いが。













『富良野風話』
倉本聰 著   理論社

どこかの雑誌に載ったごく短いコラムを集
めたもの。
富良野に拠点を構え、富良野塾で生活ごと
役者の卵たちの面倒をみる倉本だからこそ
の書きぶりが目立つ。資本主義への疑問、
消費至上社会への嘆き。ただまあ、倉本聰
ならこう書くだろうな、という感じではあ
る。たしかに嘆かわしいことばかりの世の
中である。そうではあるのだが…。


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