『江戸東京《奇想》徘徊記 [新装版]』
種村季弘 著 朝日文庫
《奇想》とはなんのことかというと、要は
《奇書》である。博覧強記とはよく言った
もので、この人が街を歩くとまあ聞いたこ
ともない書名がどんどん湧いて出て来る。
東京の地理を勉強中の私としては、非常に
「ためになる」本であった。
根津の東京帝国大学のすぐ裏に遊郭があっ
たとは知らなかった。が、思えば『らんま
ん』の中で坪内逍遥をモデルとした人物が、
「根津」の「大八幡楼」から遊女を身請け
して妻にする、というエピソードがあった
ことを思い出す。これはほぼ史実らしい。
すぐ裏に遊郭があっては勉学に身が入らな
いということで、根津の遊郭は今でいう門
前仲町の方に移された。「洲崎遊郭」であ
る。
『村上春樹 映画の旅』
フィルムアート社
早稲田大学演劇博物館 2022年度秋季企画展
「村上春樹 映画の旅」の公式図録。
映画が村上春樹に与えた影響。また、近年映
画化が相次いでいることで、村上春樹の小説
が映画に与えている影響。
大小問わず村上作品のなかに登場する映画作
品をまとめあげた「村上春樹著作登場映画リ
スト」など、なかなか興味深い。
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