2014年4月1日火曜日

砂の器


☆☆☆★★        野村芳太郎       1974年


ものすごい規模の大作映画だが、では大味かと思いきや、
意外に細部まで丁寧に作られており、単純に推理モノとして
も楽しめる。脚本が橋本忍と山田洋次だから、半端なものを
作るはずがないけれど。ただまあ、返り血を浴びたシャツを
愛人がビリビリに破いて列車から撒いたのが、「新聞のコラ
ムから分かる」というのは、ちょっと無理がある。原作でもそ
うだったっけ。もう忘れた。

オールスター映画というのはこうあるべきだろう。
丹波哲郎、加藤剛、森田健作という主役陣はそれほど派手
とは言えないが、脇を固めるのが島田陽子、笠智衆、菅井
きん、佐分利信、緒形拳、渥美清。端役で次々出て来るの
である。
夏の神社で瓜を食うシーンがあるのだが、むしょうに美味そ
うだった。

                                                             3.23(日) DVD


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