2015年1月2日金曜日

ベストテン <新作>


賀正。
今年もよろしくお願いします。

昨年のベストテン!

1. ジャージー・ボーイズ     C.イーストウッド
良い映画というのは「幸福な時間」そのものである。そんなこと
を思わせてくれた「幸福な映画」。必見。そしてイーストウッドは
来月早くも『アメリカン・スナイパー』が公開。化け物なのか。

2. ニシノユキヒコの恋と冒険     井口奈己
こちらも、観ている間なんとも至福であった。竹野内豊の気持ち
の良いぐらいのモテっぷりに、もはや羨ましいという感情すら湧
かない。本作の本田翼は助演女優賞もの。

3. ぼくたちの家族       石井裕也
石井裕也は「家族」という主題から逃げない。母の病気を経て、
次第に結束していく家族。傑作と思った。

4. ダラス・バイヤーズクラブ     J.M.ヴァレ
結局あまり話題にならなかったが、マシュー・マコノヒーの演じる
粗野でレイシストのカウボーイが良いし、ある共闘から育まれる
「友情」も素晴らしい。

5. ブルージャスミン   W.アレン
お年を召しても3、4本に1本は確実に秀作を撮るウディ・アレン。
化け物なのか。永遠に映画を撮ってほしいひとのひとり。

6. ゴーン・ガール         D.フィンチャー
何本作っても狂人の展覧会の様相を呈するフィンチャーさんだが、
本作の狂人もなかなかイケてる。結婚前のカップルにおすすめ。

7. 私の男           熊切和嘉
こういう内容では紋別市も果たしてわが街をPRしていいものやら
分からないかもしれないが、映画は秀作です。自信をもって下さい。
近親相姦に悩むひとにおすすめ。

8. グランド・ブダペスト・ホテル     W.アンダーソン
すでに孤高の存在という感じだが、このひとにはどんどん予算を
与えて、こういう精緻の極みみたいな唯一無二の映画をたくさん
作ってもらったほうが良いと思う。

9. ほとりの朔子         深田晃司
勝手に2014年の「拾い物」ナンバーワンだと思っているが、果たし
てそう言われて監督はうれしいだろうか。この監督、覚えておいた
ほうがいいかもよ。

10. ウルフ・オブ・ウォールストリート     M.スコセッシ
楽しそうな会社だったな。アジ演説のような訓示を述べるディカプリ
オが活き活きしていた。180分が短かった。

次点 超能力研究部の3人        山下敦弘
山下監督のフェイク・ドキュメンタリーといえば『谷村美月17歳、京
都着。 ~恋が色づくその前に~』ですね。こちらはアイドル映画の
撮影現場を舞台に、ある意味でアイドル達の素を引き出すための
装置としてのフェイク・ドキュメンタリーであった。脱帽。


<講評>

ベストテンのどれも、自信をもって「良い作品でした」と言える、ある
意味で幸福な年だった。どの映画にもけっこう思い入れがある。

こうして見ると2014年はマシュー・マコノヒーの年だったと言っても
過言にはなるまい。日米の公開時期のずれもあるのだろうが『ダラ
ス・バイヤーズ クラブ』と『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と『イン
ターステラー』が同じ年に公開って、どういうことよ。かたやレイシス
トのカウボーイ、かたやいつも酒とドラッグでハイになってる金融の
プロ、かたや良き父親で頼りになる宇宙船の操縦士って、めまぐる
しくてこっちが付いていけんわ!

2014年も楽しく映画を観ることができました。


■観た新作映画
小さいおうち、ウルフ・オブ・ウォールストリート、ジョバンニの島、抱きしめたい―真実の物語―、ダラス・バイヤーズクラブ、神様のカルテ2、ブルージャスミン、野のなななのか、それでも夜は明ける、インサイド・ルーウィン・ディヴィス、ぼくたちの家族、青天の霹靂、私の男、渇き。、思い出のマーニー、グランド・ブダペスト・ホテル、ほとりの朔子、ニシノユキヒコの恋と冒険、ホットロード、TOKYO TRIBE、リトル・フォレスト 夏・秋、舞妓はレディ、フランシス・ハ、ジャージー・ボーイズ、光の音色 -THE BACK HORN Film-、ふしぎな岬の物語、インターステラー、超能力研究部の3人、サッドティー、鬼灯さん家のアネキ、ゴーン・ガール、バンクーバーの朝日(32本)

2 件のコメント:

  1. おめでとうございます。
    今年は去年より一緒に観賞したいものです。

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  2. 今年もよろしくお願いします。
    そうですな。「さよなら歌舞伎町」あたり、狙っていきますか。

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