2018年11月14日水曜日

早春


☆☆☆★  イエジー・スコリモフスキ  1970年

同じ「早春」でも、こちらはポーランドの監督
スコリモフスキのデビュー作『早春』。季節と
しての早春は映画の内容とマッチしていないの
で(映画の季節はどう見ても早春というよりは
「冬」である)、まあ「青春の初め」ぐらいの
感じで付けた邦題だろうか。
原題の"DEEP END" は行き止まり、の意。たし
かに「行き止まり」よりは良いかな。

未熟な男の子が年上のイケナイおねえさんに恋
をしてさんざん振り回された挙句に、はずみで
殺してしまうという、けっこう救いようのない
話である。
デビュー作らしくやり場のないエネルギーの横
溢が感じられる若々しいフィルムで、特に自転
車での疾走のシーンは瑞々しくて高揚させられ
るものがある。

                                  10.29(月) 早稲田松竹




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