2020年10月15日木曜日

Red

 
☆☆☆★   三島有紀子   2020年

2本目は島本理生の原作があるこの映画。
冒頭から雪、また雪の峠をひた走る車。
乗っているのはなんだか思いつめたような
男女。電話ボックスから電話をかける夏帆、
それをボンネットにもたれ、虚無的にタバ
コを吸いながら見ている妻夫木くん。
さっそく男女のただれた愛の予感がする幕
明けだが、それにしてもあの『天然コケッ
コー』の夏帆が…。しつこいね。

冒頭シーンは時制としては映画の終盤で、
1年ほど時を戻して始まったのは、よくあ
る「何不自由してないが愛のない結婚生活」
を間宮祥太朗と営んでいる夏帆が、「昔の
先輩」でちょっと無頼な感じの妻夫木くん
と再会することで心が激しく揺れ動くとい
う話で、話型としては新鮮味はまったくな
く、実は映画としてもずっと「どこかで観
たような…」という感じがしていた。でも
ラブシーンはとてもキレイに撮れていた。
リアルというのともまた違うのだが、凡庸
な言い方になるけど女性監督が撮ったラブ
シーンだな、という感じ。女優をキレイに
撮ることを第一義としている感じがした。

あとこれはネタバレになるので色を変える
が、
妻夫木くん、新潟に来られるのであれば、
依頼主に挨拶ぐらいしないと絶対ダメだろ!
黙って帰るなんて社会人失格! と誰もが
思ったはず。

                            9.11(金) キネカ大森




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