2010年10月11日月曜日

オリエント急行殺人事件

☆☆☆        シドニー・ルメット     1974年

なんだか洒脱な洋画が観たい気分だったので、「スティング」
みたいな感じを想像して本作を鑑賞。原作を読んだのは遠
い昔だが、あの犯人は忘れようがないので結末を知ってい
たわけだが、まあ雰囲気とディテイルを楽しもうというわけで。

スマートでインテリジェントなエルキュール・ポアロを想定して
観始めるも、ポアロ役は小太り・猫背で、下卑た笑い方をす
るちっちゃいオッサン(アルバート・フィニー)で、早速出鼻を
くじかれる。えーと、原作でもポアロってあんな人物描写だっ
たんだっけ。とても灰色の脳細胞を持つ天才には見えない
が…。
後半、乗客の取調べから解決にいたる会話劇の進め方は、
さすが「12人の怒れる男」の監督、と思わせてくれる手際の
よさ。雪の中を牽引されるオリエント急行とのカットバックが
おしゃれである。
かなり豪華なオールスターキャストの映画とのこと。残念な
がら私にはイングリッド・バーグマンとショーン・コネリーしか
分からないが。そんなことでも自分はやはり邦画好きなんだ
なと再認識する。だってこの時代の邦画の「オールスターキャ
スト」を謳う映画なら、たぶん8割以上顔と名前を一致させら
れると思う。

                                                          10.9(土)   BS hi

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