2014年9月8日月曜日

『こころ』 100年の秘密


テレビ番組をディレクターで観ることはほとんど無いが、

長嶋甲兵

というひとがいる。テレコムスタッフのディレクターだが、
実は私はこのひとのファンである。

最初にその存在を意識したのは、

「“虞美人草”殺人事件 漱石 百年の恋物語」

という番組で、漱石の『虞美人草』の読書会を開いて、
文藝評論家やタレントや素人を集めて、分け隔てなく
うまく意見を引き出しながら、『虞美人草』に秘められた
謎の核心に迫る、という内容。そこで並み居る文藝評
論家やら小説家やらを相手に、涼しげに、しかしあくま
で理知的に司会進行をこなす楽しそうなディレクター氏
の様子に驚愕し、魅了されたわけである。

それからは「長嶋甲兵」の名前の付いた番組は見逃さな
いようにしてきたが、なんせテレビは映画と違って監督の
名前がなかなか表に出て来ないので、たぶんいくつか見
逃したと思う。昔は「名曲探偵アマデウス」とか「歴史秘話
ヒストリア」もいくつか作っていたらしい。私が観た中では
「明日へ -支えあおう-」も良かったし、「太宰治 短編
小説集」もこのひとがプロデューサーなのだ。

このひとは音楽も得意で、特に井上陽水と懇意らしく、「空
想ハイウェイ」シリーズとか、こないだもBSプレミアムで

「ドキュメント“氷の世界40年”
 ~日本初ミリオンセラーアルバムの衝撃とその時代~」

をやってちょっと話題になったし、

「世紀を刻んだ歌~花はどこへいった」

は色んな賞を獲った名作として、時々プレミアムアーカイブ
スで再放送されている。ちなみに「世紀を刻んだ歌Ⅱ」の
「ボヘミアン・ラプソディ殺人事件」もやっている。

このひとは詩もイケるらしく、

「詩のボクシング」

も数々の賞を受賞しているので私も再放送を待っているの
だが、まだ観ることができていない。


えー、なぜこんな話をしているかというと、今週水曜の番組に、
ものすごく「長嶋甲兵のにおい」のするものがあるからで、

漱石「こころ」100年の秘密
9月10日(水) 午後10時00分

という番組である。漱石の読書会というのは「“虞美人草”殺
人事件」と同じだし、小森陽一とか高橋源一郎という人選もそ
れっぽい。違ったらすいません。でも長嶋さんの番組だったら
きっと面白いと思うので、興味のある方はぜひ。
これが言いたかっただけなのである。

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