2014年9月6日土曜日

TOKYO TRIBE


☆☆☆★         園子温       2014年


このところ量産体制に入っているように見える園子温だが、1作
ごとに注ぐ熱量は衰えてはいないようだ。
「世界初のバトル・ラップ・ミュージカル」と銘打たれたこの映画、
観る前はとんでもない愚作だったらどうしようと密かに心配して
いた。でも蓋を開けてみれば、いつも通りバカバカしくも疾走感
に満ち満ちた、「園映画」と呼ぶより他ないものであった。

話の中身はほぼ無いに等しい。しかし物語の説明・進行の役割
を担いながら全篇を彩る「ラップ・ミュージック」がなかなかカッコ
よく、職業ラッパー達のクールさは分かるにしても、染谷くんが!
何でもこなすあの死んだ眼の青年のラップが、これなかなか乙
であった。
恒例になっている無名女優の起用も、今回は清野菜名さんとい
うらしいが、吉瀬美智子を若くした感じで可愛らしい。パンチラも
厭わずアクションに勤しんでらっしゃり、往年の満島ひかりを思い
出さずにはいられない。そしてまた『愛のむきだし』が観たくなって
くるのであった。なむなむ。

それにしても竹内力のセリフの聞き取れなさは異常だった。8割
以上何言ってるか分からないってヤバいんじゃないか。音声さん
のせいなのか、わざとなのか…。

                                                    8.31(日) 池袋シネマサンシャイン


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