☆☆☆★★ 阪本順治 2011年
三百年の歴史をもつ「大鹿歌舞伎」を誇りとして、今日
も稽古に勤しむ大鹿村の住人たち。原田芳雄は、その
素人役者たちのなかの花形役者である。そこへ、10年
前駆け落ちしたきりになっていた原田の妻(大楠道代)
と駆け落ちの相手(岸部一徳)が突然帰って来たことか
ら巻き起こる騒動が描かれる。
脚本はわれらが荒井晴彦。荒井さんは外さないね。
湿っぽい人情喜劇ではなく、ドライな笑いの充満する、
独特のコメディにしてみせた。
個人的には松たか子の場面で爆笑。松さんの生真面
目さを逆手にとった笑いで、うまい。
原田芳雄の遺作である。芳雄ちゃんが生きていたら、
開通した北海道新幹線に真っ先に乗りに行ったんだ
ろうか。惜しい役者である。
3.21(月) BSプレミアム
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