☆☆☆★★★ 岩井俊二 2016年
冒頭、郵便ポストの横で心もとなく周囲の雑踏を見回す
黒木華。LINEのやりとりのような画面がインサートされて、
男と待ち合わせをしていることがわかる。初めて会うふ
たりは、なかなかお互いを見付けられない。遠慮がちに
手を挙げて目印になるように頑張る華ちゃん。ピアノの
優しい旋律と雑踏のSEが溶け合う……。
もう冒頭からやられっぱなしですよ。
どこをどう切っても岩井俊二でしかない至福の3時間。
やりたい放題やってたなぁ、岩井俊二。
…と書いたあとに文春のコラムで松江さんが「至福の三
時間」と書いているのに気付く。パクってません!
前号の「キネマ旬報」が特集していて、黒木華のインタ
ビューや岩井俊二と中森明夫の対談もなかなかおもし
ろいのだが、Coccoのインタビューがいちばん興味深い。
真白と七海がベッドで話すシーンがワンカメのテスト本
番で撮られたというから驚きである。
綾野剛は誰にどのタイミングでどういう依頼を受けたの
か、最後まで観てもそこらへんについて、充分な説明が
あったとは思えないが、まあいいとしよう。いつもなら、
そういう細部が曖昧で詰めが甘い映画は醒める、と言
いそうな所だが、今回はいいです。気にならない。
3.28(月) ユーロスペース
終わってしまうのがもったい無い3時間でしたなぁ。
返信削除今度は早めに次作を期待すね
ほんにほんに。
返信削除「なぞの転校生」にだいぶ手ごたえがあったのが
久しぶりの実写映画につながったみたいですな。
まあ連ドラでもなんでもいいからどんどんやって欲しいね。