2020年6月13日土曜日

プレイス・イン・ザ・ハート


☆☆☆★★  ロバート・ベントン 1984年

タイトルは地味だが、なかなか胸に染みる
良い映画である。
保安官の夫を亡くし、ローン返済が滞って
家を差し押さえられそうになりながらも、
「今できること」にベストを尽くし、健気
にたくましく生きる女性を描く。最初コソ
泥として家に入り込んできた流れ者の黒人
のモーゼスとバディを組んで、綿花栽培を
やり遂げる過程は爽快ですらある。

アメリカに特有のすさまじい嵐に襲われる
シーンがあり、尋常じゃない強風を実際に
吹かせている。中盤の山場のシーンなのだ
が、どうやって撮影したのだろう? アメ
リカの特効さんがすごいのか。見ごたえの
あるシーンになっている。

主演はサリー・フィールド。この映画で2回
目のアカデミー主演女優賞を得たとのこと。
すごく美人というわけではないが、か弱く
も見えるけど、可愛くて、芯が強い凛とし
た姿が、映画に一本筋を通している。ジョ
ン・マルコヴィッチの映画デビュー作でも
ある。盲目の気難しい青年の役を好演して
いる。

主役とはあまり関係ない、ダブル不倫カッ
プルの方のエピソードに、あまりストーリ
ー上の重要性が無いのが惜しいといえば惜
しい。「ハリウッド式脚本学校」だときっ
とその部分を指摘されるだろう。

                        5.23(土) BSプレミアム


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