ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
☆☆☆★★★ ウェス・アンダーソン 2022年
確固たる美意識に貫かれた1枚の絵としてのショ
ット。そして詰め込み過ぎて一度観ただけでは
とても把握しきれない情報量。映画館のスクリ
ーンから溢れんばかりの情報を、こちらから能
動的に摂取しにいかなければウェス・アンダー
ソンの映画は楽しむことができない。そういう
意味では正直言って途中で「集中疲れ」してし
まうのだが、『ムーンライズ・キングダム』ま
ではここまでではなかったような。
とても短く言うと、架空の雑誌社の名物記者た
ちによる3つの記事を映像化した、という体裁
の映画。なのでおおむね3つのパートから成る。
ベニチオ・デル・トロとレア・セドゥの囚人画
家と刑務官の話がおもしろい。『21グラム』の
頃は若干のブラッド・ピット感すらあったベニ
チオ・デル・トロはもう怪人のような風貌が似
合う俳優となり、『ミッドナイト・イン・パリ』
で名前を覚えたレア・セドゥは無表情だが情熱
的な看守という難役を演じてまったく違和感な
し。
2.2(火) ホワイト・シネクイント
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