☆☆☆★★★ クエンティン・タランティーノ 2013年
構造としては『イングロリアス・バスターズ』に似たものを感じた。
緊迫感の醸成の仕方や、それが弾けるときの映画的快感の作
りかたは、おそらく前回会得したものだろう。名人芸の域に達し
ている。
ある構造を借りて来て、そこに別な物を注入することで自分だ
けのフィクションにする。ある意味でタランティーノは村上春樹
と同じことをやっているとも言えるわけである。
ディカプリオは一世一代の超悪役をものにしていた。前回、一
世一代の悪役でアカデミー助演男優賞受賞のクリストフ・ヴァ
ルツは、一転して善人役。もちろん単なる善人などタランティー
ノ映画に出て来るわけはなく、歯医者を装った賞金稼ぎで、め
ちゃくちゃ腕は立つが、ちょっとお人好しなので善人に見える
だけである。
しかし165分もあったとは到底思えないな。
おそらく今年のベストワンだろう。
…いや待て、今年は宮崎駿の新作が控えている。
一騎打ちになりそうだ。
4.6(土) ワーナーマイカルシネマズ釧路
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