2020年2月9日日曜日

さよならテレビ


☆☆☆★    土方宏史     2020年

ドキュメンタリーの秀作・問題作を連打する
東海テレビが、自らの組織そのもの、そして
恥部にさえも容赦なくカメラを向けた衝撃作。

…のように宣伝しているわりに、どうも衝撃
がヌルかった。
派遣社員の彼や、反骨精神を秘めた記者など、
密着対象はたしかに的確に見えたし、途中ま
ではそれなりにおもしろく観た。しかしラス
トで記者から投げかけられた本質的な疑問に
特に答えることなく映画が終了してしまい、
肩すかし感があったのは否めない。

「さよならテレビ」という題も、誇大広告の
観があるというか、大仰すぎる。ドキュメン
タリーには裏も表もあって、「真実を映し出
す」というのは幻に過ぎないのはもう承知の
上なので、この内容でなぜ「さよならテレビ」
なのか、いまひとつ呑み込めなかった。

                              1.23(木) ポレポレ東中野


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