2020年7月11日土曜日

情婦


☆☆☆★★ ビリー・ワイルダー 1957年

アガサ・クリスティ原作の法廷もの。原題は
"WITNESS FOR THE PROSECUTION"つまり
「検察側の証人」。資産家の老婆が殺された
事件の裁判において、容疑者のアリバイが成
立するかどうかが主眼となってくる。

舞台は容疑者の弁護を引き受けることになる
チャールズ・ロートンの事務所と、裁判所の
ふたつだけ。なのだが、話の「もって行き方」
が実にうまい。ふだんはタバコと酒が好きな
口の悪いおじいちゃんのチャールズ・ロート
ンが法廷ではやり手になる豹変ぶりと、病院
から付き添いと監視のためについてきた看護
婦とのやりとりがおかしい。
陪審員制度を利用したトリックとも言えそう
で、今の日本にも無関係ではないだろう。マ
レーネ・ディートリッヒ、見事な芝居である。

ちなみにチャールズ・ロートンが生涯に一本
だけ監督した映画が、ロバート・ミッチャム
主演でカルト的な人気がある『狩人の夜』。
これは自分のための備忘録として。まあこの
ブログはほとんど自分のための備忘録なのだ
が。

                              7.6(月) BSプレミアム



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