2020年7月23日木曜日

読書⑱


『買い物とわたし ~お伊勢丹より愛をこめて~
山内マリコ 著   文春文庫

お買い物エッセイ。といっても単に「こんな
もの買いました」というのではなく、たとえ
ばパーカーならパーカーで、いま持ってるの
はあの時に買ったこういうもので、それを買
い直す(買い直したい)のはなぜか、私なり
にこう考えて、そして買ってみて、どういう
感じか、というのを短くまとめてある。どち
らかというと買ったものよりも、買う前のあ
れこれの方が、いっちょまえに近頃、いろん
な買い物をするようになった私にも思い当た
ることばかりでおもしろい。服飾関係やイン
テリアが多いが、そうでないものもある。
2014年に週刊文春に連載されていたコラムな
のだが、当時の私はお買い物にほとんど関心
がなく、新宿伊勢丹など足を踏み入れたこと
もなかったので、文春は買っていたのに(そ
れもコラムが目当てで)読んでいなかったの
である。人間とはおとなになっても変わるも
ので…。









『村上T 僕の愛したTシャツたち
村上春樹 著  マガジンハウス

『ポパイ』に連載されていたTシャツに関す
るコラム集。たまーに読んでいたが、どうせ
本になるからと思って、いちいち雑誌を毎号
追いかけてはいなかった。
こういうコラムを書かせても村上春樹という
ひとは実にうまいのだが、いろいろあるなか
で白眉はやはり、想像がふくらんで短編小説
まで書いてしまった"TONY TAKITANI"の黄
色のTシャツだろう。あとがきには、トニー
滝谷さん本人から連絡があってTシャツの謎
が解けた話が書いてある。





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