2020年5月13日水曜日

読書⑪


『FAKEな平成史』
森達也 著     角川書店

平成の30年間を6つの章に分けて、それぞ
れの時期の森達也の映像作品を振り返って
いく。各回にひとりゲストを迎えて、対話
しながら、もちろん「僕は考える」式の文
章も健在。

放送するには至らなかった「天皇ドキュメ
ンタリー」をテーマにした松元ヒロとの対
話がおもしろかった。ちょっとネタ見せみ
たいにはなってるけど。









『オカルト』
森達也 著    角川文庫

副題に「現れるモノ、隠れるモノ、見たい
モノ」とある。
いわゆるオカルト現象というものは、見た
いと思って追いかけると消えてしまう。ふ
と目の端にうつるが、まともに目を凝らす
と見えなくなる。実験で観測しようとする
と現象が現れない。
『職業欄はエスパー』の「続編」の意味も
ある本書のテーマは定番のスプーン曲げに
始まり、UFO、心霊現象、イタコ、占い、
果てはみずから「超能力ではない」と明言
しているメンタリストまで、興味のおもむ
くままに森さんが自身の目で見に行く、質
問する、足を使い取材する。読みながら読
者はその調査行につきあうわけなのだが、
これが非常におもしろい。



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