2011年4月23日土曜日

二十四の瞳

デジタル・リマスター版

☆☆☆☆       木下恵介      1954年

観るのは三度目。
何度観ようとも、最後の大石先生の歓迎会の場面で目から
水分が出るのを抑えられない。
私の最も好きな女優・高峰秀子の出演作の中でも、代表作
と呼んでおそらく誰からも異論の出ない、傑作中の傑作であ
る。「完璧な映画」というイメージからは程遠いかもしれないが、
圧倒的な力技で「もっていかれる」感が非常に強い。こんなの、
そりゃあ泣くだろ、というやつである。

高峰さんは去年、亡くなってしまった。子役時代から、時には
年に8本というすさまじいペースで映画に出演し続け、1979年
にすっぱりと潔く女優業をやめてからも、今度はその文才を
活かして数多くの潔いエッセイを書いた。カラッとした性格が
そのまま反映されたおもしろい文章を書くひとで、『わたしの
渡世日記』などは私はかなり愛読したクチである。文春文庫
に入っている。

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