2021年8月26日木曜日

プロミシング・ヤング・ウーマン

 
☆☆☆  エメラルド・フェネル  2021年

関係あるようで、無いような話から始める
と、私はつねづね宮﨑あおいに関して、い
つも役柄がかわりばえしないから、事務所
はもっと思い切った役を彼女に託してもい
いんじゃないかと、もちろん女優としての
彼女を高く評価するがゆえの苦言として、
言い続けてきた者である。いつもいつも、
夫を陰で支える貞淑で利発な妻の役ばかり
では、演じていてもおもしろくないんじゃ
ないかと。

とはいっても、本作のキャリー・マリガン
のような役が来たら迷わずやれ! とは言え
ないかもしれない…。"復讐の鬼"と化した
女という役柄はおもしろいが、随所に求め
られる粗暴さと下品さが、あおいちゃんに
は出せないかもね。
まあ、そんな心配をしたところで別に何に
もならないのだが、キャリー・マリガンは
なかなか見事に、その粗暴さと下品さを体
現していた。こちらがいくぶん引くぐらい
に…。女優のいちばん大事な(と凡庸な私
などは考えている)「美しさ」をかなぐり
捨てて演じるというのは、勇気もいること
だろう。あのキャリー・マリガンが…こん
な姿に…と(凡庸な私は)思ってしまう。

ストーリーにもうひと工夫ほしいところ。

                  7.29(水) ホワイトシネクイント




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