☆☆☆★★★ 北野武 1990年
文芸坐にて、初期のたけしを2本。スク
リーンで観るのは初めてであり、滋養の
あるスープを味わうような感じで堪能し
た。まだ「キタノブルー」の時期ではな
いが、大胆な省略によって生まれる独特
のリズム、乾いた笑い、そして突発的な
暴力が持ち味。初期のたけしの映画は私
にいつも「映画の愉楽」という言葉を想
起させるのである。
20歳の石田ゆり子、がんばっている。
沖縄パートまでたけしは登場しないが、
日焼けした顔を黒光りさせながら出てき
てからの迫力がすごい。いつも苛立って
いて、すぐビール瓶でひとを殴ろうとす
る。たけしの側近を演じた渡嘉敷くんが
また最高の芝居をしている。たけしの代
わりに理不尽に指を詰めさせられるシー
ンの熱演なんてすばらしい。
7.8(木) 新文芸坐
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