☆☆☆ 大島渚 1978年
妻(吉行和子)と間男(藤竜也)によって
殺害された人力車夫の夫(田村高廣)が、
亡霊となって家に現れ、真っ赤な眼をして
ずっとうつむいて座っている。妻がこわご
わ呼びかけてもあまり反応はしないが、た
まに発する言葉が妙に優しいのが逆に恐い。
吉行和子は42歳にして女の情念みなぎる難
役にチャレンジして評価も高かったらしい。
濡れ場もあるし、不義密通の罪で藤竜也と
もども、裸で木に吊るされて棒で殴られて
最後は処刑される役である。
わりとオーソドックスな作りの怪談という
趣きだが、やはり大島渚ひとりで脚本を書
いたからなのか、どうも脚本が弱いという
感じが否めず。『絞死刑』に続けて観てし
まったというのも一因かもしれない。
4.13(火) シネマヴェーラ
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