2021年5月3日月曜日

騙し絵の牙

 
☆☆☆★★   吉田大八   2021年

やー、おもしろい映画だったなー、と思っ
て伸びをしながら劇場を出ると、もうあま
り映画の細部を思い出せない。そういう爽
快感(?)のある快作だった。
原作小説の時点でアテ書きしたという触れ
込みの大泉洋のキャラクターが注目されが
ちだが、私はやっぱり松岡茉優に笑ってし
まう。笑わせようとしていないかのような
芝居がうまいよね。

老舗の出版社を舞台にした権力闘争という
ものがメインになっているが、文藝誌が赤
字を出し続けても平気の平左の、旧態依然
とした権威主義の部署として描かれている
のがやるせない。まあ時代の趨勢といえば
それまでかもしれないが…。じゃあお前は
文藝誌を買って読んで支えているのかと言
われると、ほとんど読んではいない。村上
春樹という字が表紙にあると買っているぐ
らいだ。
しかし最近、國村隼が私の観るあらゆるド
ラマ、映画に出ているんだが、どうしたも
んか。

いちばんウケたのは松岡茉優が宮沢氷魚に
言った「じゃあお前だれだよ!」

                         4.14(水) 新宿ピカデリー




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